「糖尿病の薬なのに、メトホルミンで痩せるって本当?」「何キロくらい落ちるの?」という疑問を抱いている方に向けて、メトホルミダイエットの効果について解説します。

メトホルミンは、もともと2型糖尿病の治療薬として開発された薬です。
血糖値を安定させ、食欲を抑えることで体重減少を促す働きがあり、肥満治療薬として海外でも処方されることがある薬です。

日本でも、ダイエット目的で使用されるケースが増えている一方で、副作用や使用上の注意点を正しく理解していないと、健康リスクにつながる可能性もあります。

メトホルミンのダイエット効果の仕組み、副作用のリスク、安全に痩せるための飲み方などをわかりやすく解説します。
安全に活用するためのポイントを押さえて、健康的なダイエットに役立てましょう。

メトホルミンのダイエット効果とは?痩せる仕組みを解説

メトホルミンは本来、2型糖尿病の治療薬として使われている薬ですが、血糖値を安定させながら脂肪燃焼や食欲抑制を促す作用があるため、ダイエット目的でも注目を集めています。

国内外の研究では、特に肥満や糖尿病予備群の人において、体重減少の効果が確認されており、生活習慣の改善と組み合わせることで高い効果が期待できるとされています。

メトホルミンが痩せると言われる理由や身体への働き、実際に何キロくらい痩せるのかなど、ダイエット効果の全体像をわかりやすく解説します。

メトホルミンとは糖尿病治療を目的に開発された内服薬

メトホルミンとは

メトホルミンは、体の中で余分な糖が作られるのをおさえ、血糖値の上昇を防ぐはたらきのある薬です。
血糖値を安定させることで、脂肪がたまりにくい体づくりにもつながるとされています。

メトホルミンのダイエット効果は本当にある?期待できる5つの作用

メトホルミンはもともと糖尿病治療薬として使用されていましたが、近年ではダイエット目的でも注目されるようになっています。

血糖値の安定や食欲の抑制、脂肪燃焼の促進など、体重減少に関わる複数の作用が期待できる薬として利用されています。
ただし、安全に使用するためには医師の診断を受け、正しい服用を継続することが前提です。

  1. GLP-1の分泌を促し、食欲を自然に抑える

    メトホルミンは腸で分泌されるホルモンGLP-1の作用を促進し、満腹感を持続させることで食欲を自然に抑える効果が期待されます。
    GLP-1は脳の満腹中枢に働きかけるため、間食や食べ過ぎを防ぎやすくなるのが特徴です。
    特に食事量を減らすのが苦手な人にとっては、メトホルミンの服用でストレスなく食欲コントロールができる可能性があります。

  2. 脂肪を燃焼しやすい代謝環境を整える

    メトホルミンには、エネルギー代謝に関わる酵素の働きをサポートする作用があり、脂肪の分解を促進してエネルギーとして使いやすくする効果が期待されます。
    特に内臓脂肪の減少につながりやすいため、お腹まわりのサイズダウンを目指す人に向いています。

  3. 血糖値の急上昇を防ぎ、脂肪の蓄積を抑える

    メトホルミンは肝臓での糖産生を抑制し、腸からの糖吸収も穏やかにするため、血糖値の急激な上昇を防ぐ効果があります。
    血糖値が安定すると、脂肪をため込みやすくするインスリンの分泌が過剰にならず、脂肪がつきにくい体質に近づけるのが利点です。

  4. 筋肉量を保ち、基礎代謝を維持しやすくする

    メトホルミンは筋肉内のブドウ糖利用を促進するため、筋肉量の維持につながる働きがあります。
    筋肉が減ると基礎代謝が下がりリバウンドしやすくなりますが、筋肉を保ちやすいことで代謝を落とさずに痩せやすさをキープできます。

  5. 糖の吸収を抑え、摂取カロリーを間接的に制限

    メトホルミンには腸での糖吸収を抑える作用があり、一部の糖が体に吸収されずに排出されることで、摂取カロリーを間接的に減らせます
    特に糖質中心の食生活を送っている人にとって、カロリー制限の効果が得られやすくなる点が魅力です。 

メトホルミンで実際何キロ痩せる?減量の目安をチェック

メトホルミンにのダイエット効果に関する医学的根拠

メトホルミンによる減量効果は、年齢・体型・基礎疾患・生活習慣によって個人差がありますが、臨床研究では2〜7kg程度の減少が確認されています。

糖尿病患者に関する研究結果
対象者 服用期間 体重減少量
糖尿病予備軍 1年間 平均2.9kg減少
BMI30以上の糖尿病患者 1年間 平均5~7kg減少
糖尿病ではない人への影響
対象者 服用期間 体重減少量
健康な人(食事・運動管理なし) 1年間 変化なし
健康な人(食事・運動管理あり) 1年間 平均2~3kg減少

参考:非糖尿病肥満者におけるメトホルミンの減量効果(PubMed)/肥満患者におけるメトホルミンの体重および代謝パラメータへの影響:ランダム化比較試験の系統的レビューおよびメタアナリシス(Diabetes Obesity and Metabolism)

メトホルミンは単体で劇的な減量をもたらす薬ではありませんが、生活習慣の改善とあわせることで、数キロの体重減少を後押しする補助的な薬として活用されています。

メトホルミンのダイエットで生じる副作用と健康上の危険性

メトホルミンは体重減少が期待できる薬として注目されていますが、もともとは糖尿病治療薬として使用される薬です。
適切に使えば効果が期待できる一方で、副作用や健康リスクについて理解を深めたうえで使用することが欠かせません。

特に、胃腸の不調や低血糖、乳酸アシドーシスなどのリスクは正しく知っておくべきポイントです。

メトホルミンダイエットによる代表的な副作用

メトホルミンの副作用

メトホルミンは比較的安全な薬とされていますが、初期段階で消化器系の副作用が起こりやすいという報告があります。

メトホルミンの副作用
  • 消化器症状:吐き気、下痢、腹痛、食欲不振などが服用初期によく見られる。
  • 低血糖:空腹時や激しい運動時に起こりやすい。
  • ビタミンB12欠乏症:長期使用によりビタミンB12の吸収が妨げられ、貧血や神経症状のリスクが高まる場合がある。

副作用を軽減するには、少量から始めて徐々に増やすことが基本です。
また、空腹時ではなく食後に服用することで、胃腸への負担を和らげることができます。

メトホルミンで低血糖になる可能性はあるのか

メトホルミンの服用による低血糖のリスク

メトホルミンはインスリンの分泌を直接増やす薬ではないため、単独使用での低血糖リスクは比較的低いとされています。
しかし、併用薬の種類や生活習慣によっては低血糖を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

メトホルミン服用で低血糖が起きやすくなる場面
  • 食事の量が少ない場合:空腹状態で服用すると、血糖値が下がりすぎることがある。
  • 他の血糖降下薬との併用:インスリンやSU薬(スルホニル尿素薬)との併用で低血糖リスクが上がる。
  • 激しい運動:長時間の運動により、エネルギーが急激に消費され低血糖になるケースがある。

低血糖を防ぐには、規則正しく食事をとることが基本です。
ふらつきや空腹感、手の震えなどの症状が出た場合は、すぐに砂糖やブドウ糖を摂取し、必要に応じて医師に相談しましょう。

メトホルミンダイエットで注意したい乳酸アシドーシスのリスク

メトホルミンの副作用による乳酸アシドーシスのリスクと対策

乳酸アシドーシスは、血液中に乳酸がたまりすぎることで起こる重篤な副作用です。
メトホルミン使用者にまれに発生し、放置すると命に関わるおそれがあるため、特に腎機能が低下している人は注意が必要です。

乳酸アシドーシスの主な原因
  • 腎機能の低下:メトホルミンが体内に蓄積しやすくなり、乳酸もたまりやすくなる。
  • 脱水状態:下痢・嘔吐・高熱などで体内の水分が不足するとリスクが高まる。
  • アルコールの過剰摂取:乳酸の代謝を妨げ、アシドーシスを引き起こす要因になる。
乳酸アシドーシスの主な症状
  • 強い倦怠感
  • 息切れ・呼吸が浅くなる
  • 吐き気・腹痛
  • 筋肉のけいれん・意識障害
リスクを減らすための対策
  • 腎機能に問題がある人は服用を避ける(定期的な血液検査が重要)
  • 水分をしっかりとる(特に夏場や体調不良時はこまめに補給)
  • アルコールは控える(とくに空腹時の飲酒や多量摂取は危険)

乳酸アシドーシスは発症頻度が低いとはいえ、初期症状に気づいたらすぐに医療機関を受診することが重要です。

メトホルミンを安全に活用するために用法・用量の指導を正しく受ける

メトホルミンは体重減少を助ける作用がありますが、自己判断での服用は思わぬ健康被害を招くおそれがあります。
安全に活用するには、必ず医師の診察を受け、服用量やタイミングを守ることが大切です。
副作用が疑われる体調の変化があった際は、服用を自己判断でやめず、医師や薬剤師に相談しましょう。

メトホルミンと他のダイエット向け糖尿病治療薬の違い

メトホルミン以外にも、糖尿病治療薬にはダイエット効果が期待できる種類があります。
特に、GLP-1受容体作動薬やSGLT2阻害薬は体重減少の実績が高く、肥満治療薬としても活用されています。

それぞれの薬の作用や副作用、費用などを比較しながら、どんな人に向いているかを整理しておくと、より自分に合った方法が選びやすくなります。

メトホルミンとGLP-1受容体作動薬(リベルサス・マンジャロなど)との違い

メトホルミンは、血糖値を安定させることで脂肪の蓄積を防ぎ、体質改善を通じて緩やかな減量を目指せる薬です。
一方で、より強力な減量を目的とする場合には、GLP-1受容体作動薬(リベルサスやマンジャロなど)が選ばれることもあります。

メトホルミンとGLP-1ダイエット薬の比較表
項目 メトホルミン GLP-1受容体作動薬
(リベルサス・マンジャロ)
作用の仕組み 血糖値を安定させることで脂肪の蓄積を防ぐ 脳に作用して食欲を抑制、胃の排出も遅らせる
減量効果の目安 2〜5kg程度(穏やか) 5〜10kg以上(比較的大きい)
副作用 吐き気・下痢(軽度) 吐き気・嘔吐・便秘(強め)
費用感(自由診療) 月8,000〜15,000円 月20,000〜30,000円以上
服用形態 内服薬(錠剤) 内服または注射

メトホルミンは副作用や費用の負担が比較的少なく、体への負担を抑えながら長期的に取り組めるダイエット薬としても注目されています。
一方で、短期間でしっかり痩せたい方にはGLP-1薬のような強力な作用を持つ薬が適しているケースもあります。

GLP-1ダイエットは予算やライフスタイルにあわせて内服タイプか注射タイプは選べます。薬別の費用感やメリット・デメリットはこちらの記事で解説しています。

メトホルミンとSGLT2阻害薬(フォシーガ・ジャディアンスなど)との違い

メトホルミンは、血糖値を安定させて脂肪の蓄積を防ぐことで、体質改善を通じた緩やかな減量を目指す内服薬です。
より積極的に体重を落としたい場合には、SGLT2阻害薬(フォシーガやジャディアンスなど)といった選択肢もあります。

メトホルミンとSGLT2阻害薬の比較
項目 メトホルミン SGLT2阻害薬
(フォシーガ・ジャディアンス)
作用の仕組み 血糖値を安定させて脂肪の蓄積を防ぐ 尿中に糖を排出し、カロリーを減らす
減量効果の目安 2〜5kg程度 3〜6kg程度(やや強め)
副作用 胃腸障害、まれに乳酸アシドーシス 尿路感染症、脱水、頻尿
費用感(自由診療) 月8,000〜15,000円 月10,000〜20,000円
服用形態 内服薬(錠剤) 内服薬(錠剤)

SGLT2阻害薬は、やや強めの減量効果を期待できる一方で、脱水や感染症などの副作用リスクもあります。
費用や安全性を重視する方には、副作用が比較的少なく、長期的に継続しやすいメトホルミンから始めるのが適しています

メトホルミンの正しい飲み方は?ダイエット効果を高める服用方法を紹介

メトホルミンをダイエット目的で服用する場合は、ただ飲むだけでなく服用量・タイミング・飲み合わせに注意することが重要です。
副作用を防ぎつつ効果を最大限に高めるための基本ルールを、わかりやすく整理して解説します。

メトホルミンの基本の服用方法

メトホルミンは医師の指導のもとで使用する必要がありますが、基本的な服用方法や量をあらかじめ知っておくことで、安心して始めることができます。

服用量と開始方法
  • 開始用量の目安:1日500mgを1回からスタートするのが一般的
  • 増量のタイミング:1週間ごとに500mgずつ増量、最大1日1500〜2000mgまで(医師の指示が必要)
  • 服用回数:1日2〜3回に分けて飲むと副作用を抑えやすい
服用タイミングの基本
  • 食後30分以内に服用:消化器への負担を軽減できる
  • 空腹時の服用は避ける:吐き気や腹痛のリスクが高まる

メトホルミンの服用は回数とタイミングで効果が左右される

服用タイミングを工夫することで、メトホルミンの脂肪燃焼や血糖コントロールの効果がより高まります。
ライフスタイルに合わせて適切な服用回数とタイミングを選びましょう。

朝・昼・夜の服用タイミングの比較
服用タイミング メリット デメリット
朝食後 日中の血糖コントロール・エネルギー消費をサポート 空腹に近いと胃に負担がかかることも
昼食後 午後の食欲や血糖値の安定に役立つ 特になし
夕食後 夜間の血糖値の乱高下を防ぎ、脂肪の蓄積を抑える 胃もたれのリスクがある

1日1回の服用なら夕食後が推奨されることが多く、夜間の脂肪蓄積を防ぐ目的で選ばれます。
1日2〜3回服用する場合は、朝・夕または朝・昼・夕と分けるのが一般的です。

トレーニングや食事との組み合わせ

運動を行う30〜60分前に服用すると、脂肪燃焼が促進される可能性があります。
また、炭水化物の多い食事の前後に飲むことで、血糖値の急上昇を抑える効果も期待できます。

他の薬・サプリメントとメトホルミンの飲み合わせに関する注意点

メトホルミンは、他の薬剤やサプリメントとの相互作用があるため、服用中のものがある場合は必ず医師に伝えることが大切です。

注意すべき薬の例
薬の種類 影響
糖尿病治療薬(インスリン・SU薬) 低血糖を起こす可能性がある
利尿剤 脱水を引き起こし、乳酸アシドーシスのリスクが上がる
ステロイド剤 メトホルミンの血糖コントロール効果が弱まる可能性
甲状腺ホルモン薬 代謝に影響し、効果にばらつきが出る可能性
注意すべきサプリメント
サプリメント 影響
ビタミンB12 長期併用で吸収が阻害され、欠乏リスクが上がる
鉄分サプリ メトホルミンと吸収が競合しやすく、服用間隔をあけるのが望ましい

飲み合わせの相性は人によって異なるため、定期的な血液検査と服薬管理が安心につながります。

メトホルミンと相性の悪い食べ物・飲み物もチェック

日常の食生活も、メトホルミンの効果に影響を与える重要な要素です。
とくに、血糖値を急上昇させる食品や肝臓・腎臓に負担をかける飲み物には注意が必要です。

避けたほうが良い食べ物
食品 理由
白米・白パン・菓子パン 血糖値を急激に上げ、脂肪の蓄積を促進する
スナック菓子・加工食品 インスリン抵抗性を悪化させ、代謝の低下につながる
糖質の多いスイーツ 食後高血糖を引き起こしやすい
避けたほうが良い飲み物
飲み物 理由
アルコール 乳酸アシドーシスのリスクを高める
加糖ジュース・エナジードリンク 血糖値を急上昇させ、メトホルミンの効果を妨げる

特にアルコールは、少量でもリスクがあるとされており、服用中は極力控えるのが望ましいです。
日々の食習慣を見直しながら、薬の効果を活かせる体づくりを意識しましょう。

メトホルミンのダイエットはどんな人におすすめ?向いている人と向いていない人

メトホルミンは、血糖値や食欲のコントロールを通じて体重減少をサポートする薬ですが、すべての人に同じような効果が出るわけではありません。
効果を実感しやすい人・副作用のリスクが高い人の特徴をあらかじめ把握しておくことで、より安全かつ効果的にダイエットに活用できます。

メトホルミンのダイエットに向いている人の特徴

メトホルミンの作用がよく効くタイプの人には、いくつかの共通点があります。
特に、インスリン抵抗性がある人・糖質の摂取量が多い人・自己管理ができる人にとっては効果が実感しやすい薬です。

インスリン抵抗性がある人

インスリン抵抗性とは、インスリンの働きが弱くなり、血糖値のコントロールがうまくいかなくなる状態です。
メトホルミンはインスリンの感受性を改善する作用があるため、このタイプの人には特に向いています。

炭水化物(糖質)を多く摂る傾向がある人

糖質の多い食生活を続けていると、血糖値が急上昇しやすくなります。
メトホルミンは腸での糖の吸収を抑える働きがあるため、食後血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できます。

運動や食事管理を継続できる人

メトホルミン単体での体重減少はゆるやかであるため、効果を最大限に引き出すには運動や食事の工夫が必要です。
薬に頼りきるのではなく、生活習慣と組み合わせて改善に取り組める人は、より高い効果を感じやすくなります。

メトホルミンの服用を避けるべき人(副作用のリスクが高いケース)

メトホルミンは比較的安全性が高い薬ですが、持病や体質によっては重篤な副作用を引き起こす可能性もあります。以下に該当する人は服用を控えるべきです。

服用を避けるべき人の例
  • 腎機能が低下している人
  • 重度の肝疾患や心不全を持っている人
  • 大量のアルコールを常習的に摂取する人
  • 妊娠中または授乳中の人

メトホルミンは腎臓から排出される薬であるため、腎機能が低下していると体内に蓄積しやすくなり、乳酸アシドーシスという重篤な副作用が起こる可能性があります。
持病がある方は、必ず医師の判断を仰いでから服用してください。

また、飲酒習慣がある方にも注意が必要です。アルコールは乳酸の代謝を阻害し、メトホルミンと併用することで乳酸アシドーシスのリスクが高まります。
定期的にお酒を飲む人は、服用前に医師と相談し、必要に応じて他の治療法を検討するようにしましょう。

「メトホルミンが自分にあっているかわからない」「もっと他のダイエット薬も知りたい」という方向けに、ダイエット薬の人気ランキングと選び方ガイドをまとめました。

メトホルミンのダイエットに関するよくある質問

メトホルミンのダイエット効果はどのくらいの期間であらわれる?

メトホルミンのダイエット効果は、早い人で服用開始から2~4週間程度で体重の変化を感じることがありますが、多くの場合、3~6ヶ月ほど継続することで徐々に体重が減少するとされています。
特に、インスリン抵抗性がある人や糖質の多い食生活を送っていた人は、より効果を感じやすい傾向にあります。
ただし、メトホルミン単体では減量効果を実感できるまでに長期間要するので、食事管理や運動と組み合わせることがおすすめです。

メトホルミンをやめるとリバウンドする可能性はある?

メトホルミンを中止すると、血糖値のコントロールが弱まり、食欲が戻ることで体重が増加する可能性があります。
特に、服用中に食事管理を意識せずに体重が減った人は、服用をやめた途端に摂取カロリーが増え、リバウンドしやすくなります。
リバウンドを防ぐためには、メトホルミンをやめた後も、低糖質・高タンパクな食事を心がけ、適度な運動を続けることが重要です。

メトホルミンの自費価格はいくらですか?

メトホルミンは、保険適用外でダイエット目的に使用する場合は自由診療となり、1ヶ月あたり約8,000円〜15,000円が相場です。
服用量や通院頻度、処方されるクリニックによって費用は異なりますが、GLP-1受容体作動薬やSGLT2阻害薬と比べると比較的安価に始められるのが特徴です。
なお、糖尿病の治療目的で医師が処方する場合は保険が適用され、費用は3割負担となります。

メトホルミンのダイエット効果を最大限に引き出すなら他の薬との併用もおすすめ

メトホルミンには、血糖値を安定させたり、脂肪の蓄積を防いだりすることで体重減少をサポートする効果があります。ただし、単独で劇的に痩せる薬ではないため、過度な期待は禁物です。

多くの研究でも、メトホルミンの体重減少効果は平均2~3kg程度とされており、生活習慣の見直しや、運動・食事の管理を併せて行うことがダイエット成功のカギになります。

また、より大きな減量を目指す場合は、リベルサスなど他の薬との併用も一つの選択肢です。ただし、副作用や体質との相性もあるため、自己判断ではなく医師と相談しながら進めることが重要です。